徹底検証!加齢臭はうつるのか?

臭いは小さな気体の物質のため、長時間、臭いの強い場所にいると、洋服などに臭いがうつることがあります。

タバコを吸わない人がパチンコ屋に行き、お店から出ると、衣服にタバコの臭いがうつったり、焼肉屋で煙の臭いがうつったりした経験はありませんか?

今回は加齢とともに発生する「加齢臭」が 家族や他人にうつるのかどうかを解説したいと思います。

加齢臭って他人にもうつるの?

古本やブルーチーズ、ろうそくの臭いに例えられる加齢臭ですが、その臭いはうつるものなのでしょうか?風邪が空気感染するように、加齢臭がする人の近くにいたら自分も加齢臭の発生する体質になってしまうと言った伝染はもちろんしません。

加齢臭は、首や頭皮、背中などの毛穴から発生する皮脂の中の9-ヘキサデセン酸が過酸化脂質よって酸化することで発生するノネナールが原因です。加齢臭を発する人が着た衣類を着たり、隣で一緒に映画を見たりすることで体内の皮脂の分泌量が増えたり、9-ヘキサデセン酸が増えたり、過酸化脂質が増えたりすることはありえません。

ハゲている人が髪の毛ふさふさの人の隣にいたら髪の毛が生えてくるくらいありえないことなのです。

伝染はしなくても遺伝はする?

親の身長が高いと子どもの身長も高くなる傾向がありますが、加齢臭は遺伝するのでしょうか?ちなみに同じ臭い問題であるワキガは片親がワキガの場合は50%、両親がワキガなら80%遺伝するそうです。

加齢臭という概念が発表されたのは1990年代のため、まだはっきりしたことはわからないというのが現状のようです。検証するには加齢臭の人を集めてその子供が加齢臭を発する年齢まで追い続けなければならないわけですからかなりの時間がかかるのがわかります。

現在わかっていることは加齢臭の発生は生活習慣と深く関わりがあるということ。肉中心の食生活を送っていたり、ヘビースモーカーであったり、ストレスなどの要因で体内の活性酸素が多く発生すると、加齢臭の原因物質である過酸化脂質が増加します。

親子など同じ家で暮らしていれば食生活が似通う、親が愛煙家で喫煙が日常であれば加齢臭体質になりやすくなるでしょう。逆に、生活習慣に気をつければ、予防することも可能といえます。

夫が加齢臭だと妻にもうつる?

夫が加齢臭だと自分もなんだか臭うようになったという人がいるようです。これには2つの可能性が考えられます。

まずは奥さん自身の加齢臭が出てきたという場合です。男性の加齢臭は40歳から始まり、50代でピークを迎えると言われています。女性は閉経後50代以降から加齢臭がすることが多いようです。

このように男性と女性では加齢臭が出てくる時期に時間差があります。夫の加齢臭が始まった数年後、妻から加齢臭が発するようになれば、まるで夫の加齢臭が伝染した!という感覚に襲われるかもしれません。でもそれは間違いで、女性自身の臭いが加齢によって発生しただけです。

次は夫の加齢臭が染み込んだ衣類と妻の衣類を一緒に洗うことで、妻の衣類に臭いが移ってしまうという可能性です。この場合、自分の体から夫の臭いがすると錯覚することがあります。

加齢臭が強いと洗濯物で臭いがうつるの?

冒頭で臭いとは小さな気体の物質と説明しました。そのため、強い加齢臭のする衣類を、他の衣類と一緒に洗うと臭いが移ってしまいます。

「そんな馬鹿な…」とショックを受けるお父さんもいるかもしれませんが、洗剤のいい臭いが衣類につくのですから悪い臭いだって衣類についてもおかしくないですよね。これはワキガや尿漏れ、食用油や嘔吐物などでも同じです。

加齢臭の臭いの強い洗濯物は別で洗おう

洗濯機で加齢臭の臭いをうつしたくないのであれば、別々に洗うのがいいでしょう。

ただし、洗い方にも注意が必要です。やり方を間違えると、たとえ別々に洗っても衣類に臭いがうつってしまいます。その原因は洗濯機自体に臭いが移ってしまうこと。強い加齢臭がする衣類は洗濯機に入れる前にある程度臭いを落とす必要があります。

余裕があるなら洗濯機を2台準備してもいいですがあまり現実的ではありません。

「もう洗濯機に臭いがついてしまっているかも」という場合は洗濯機自体の洗浄が必要です。とても面倒くさいですが、そのくらい加齢臭は強烈だということですね。

皮脂の染み込んだ衣類の匂いを落とすには?

ワイシャツの首回りが黄色く皮脂で変色したりしますがあの皮脂には臭い成分がたっぷり染み込んでいます。人間は植物ではなく動物ですから、皮脂はラードなどと同様、動物性の油です。

食器を洗う時、油汚れが落ちないように人間の皮脂も簡単には落ちません。効果的に落とすには「お湯」が有効です。

ただし、衣類は生地によって耐えられる温度が決まっているためラベルなどをよく確認しましょう。また、肌着やワイシャツなどは、おろしたての頃からこまめに洗って臭いを蓄積させないようにするのがポイントです。

ワイシャツなどは1週間分まとめて洗うという人もいるかもしれませんが、皮脂は時間が経つと酸化し落ちにくくなるため、毎日洗うのがいいでしょう。

衣類の洗濯方法を気をつけて加齢臭を予防しよう

洗濯機に入れて一緒に洗うと臭いが移ってしまいますが、洗濯前の一手間で加齢臭が他の衣類にうつるのを予防することができます。その方法をいくつかご紹介します。

その1.つけ置き洗い

50度くらいのお湯と酸素系漂白剤を使ってのつけおき洗いが有効です。漂白剤の分量は「しみ抜き」と同量で問題ありません。この方法を使ってしっかりと除臭した後であれば他の洗濯物と一緒に洗っても大丈夫でしょう。

毎日2回洗濯機を回すよりも経済的ですね。ただし、ウールや絹は粉末の酸素系漂白剤が使えなかったり、高温のお湯がダメだったりと条件があるため注意が必要です。

その2.重曹

重曹にも消臭効果があります。水1Lに対して重曹大さじ2杯程度でとかし、30分から1時間つけ置きします。そのあとに他の洗濯物と一緒に洗いましょう。

また部分的な臭いがきになるという場合は、重曹と液体石鹸をドロドロになるまで混ぜ、臭いの特に強烈な場所に塗り込んで10分放置した後に洗うのも効果的です。

その3.熱湯消毒

衣類の素材が綿であれば熱湯を使って洗うことも可能です。鍋に80度程度のお湯を入れ、その中に洗剤を入れて弱火で10分煮ます。

食べ物を作る鍋に洗濯物を入れるのには抵抗がある、専用の鍋を購入するのがもったいないという場合は、蓋つきのバケツに洗濯物と洗剤を入れた後、熱湯を注いでから蓋をしてつけ置き洗いする方法でも大丈夫です。

その4.加齢臭対策用洗剤

加齢臭に対してはミョウバンや柿渋が効果的という研究結果が発表されています。そこで、柿渋タンニンなどが入った加齢臭対策用の洗剤も販売されています。

毎日つけ置きなんて面倒臭い、仕事をしていて忙しくそんな暇はないという人にはおすすめです。

まとめ

臭いがひどく、どれだけ洗っても加齢臭が取れないという場合は思い切って「捨てる」という選択肢も必要です。

思い出の衣類かもしれませんが、タンスの奥に長くしまっておけばタンスに臭いがうつり、中の衣類全てが臭くなってしまいます。

妻が苛立ち、娘が一緒に洗濯しないでとキレる…。臭いの問題は家族関係をギクシャクさせる原因になります。

洗濯前の一工夫で、家族みんなが笑顔で生活できるように頑張りましょう!