太った人は加齢臭が強いのは脂肪が原因、正しいダイエットで予防

加齢臭というと、中年で太った男性というイメージがあります。脂っこい感じの汗は見ているだけで不快になるのも理解できなくはありません。

しかし、加齢臭は40歳代以降の人には少なからずあるもので、加齢臭が発生する仕組みからいうと、最初に提示したイメージとは必ずしも一致しません。

肥満と加齢臭には関係があるのでしょうか?これから考えてみましょう。

脂肪が多い人は加齢臭の原因になる?

肥満の体型には2つの種類があります。皮下脂肪型の肥満と内臓脂肪型の肥満です。お腹がぽっこりと出た形で外見上わかりやすいのが皮下脂肪型の肥満です。

皮下脂肪型の人は、言葉の通り、皮下脂肪が厚く体の表面、皮膚の直下にたまっています。皮下脂肪の多い人は大量の汗を掻く傾向にあり、通常なら蒸発してしまうような汗でも、乾ききらないで表面に滞ってしまいます。

そうなるとノネナールが作られやすい環境になるばかりでなく、細菌が繁殖して悪臭のもとになってしまいます。

ノネナールの生成に欠かせない皮脂についても、肥満の人は栄養が多すぎて皮脂が過剰に分泌されます。従って、普通の人よりノネナールの材料は多く供給されていることになります。

内臓脂肪型の人はどうでしょうか。一見して外から見えにくいのですが、中性脂肪が多く、血液中に脂肪が過剰になっている状態は変わりません。血液中の余った脂肪は汗とともに体外に出て過酸化脂質となり、ノネナールの材料となるので、やはり加齢臭はひどくなります。

筋肉が衰えて基礎代謝が減ってくる40代以降の人は加齢臭が出てきますが、肥満の人にはさらに加齢臭を強くする条件が重なってくるので、「肥満の人は加齢臭が強い」というイメージは、あながち間違っていないともいえるのです。

肥満の人は、カロリーの取り過ぎ、動物性脂肪の取り過ぎに加えて、お肉をたくさん食べる人が多いです。これらは余分な脂肪を血液中に増加させることになるばかりでなく、腸内環境も悪くしてアセトアルデヒドの発生も多くなり、臭いを増強させることにつながっています。また、活性酸素も多くなり、これが加齢臭も増加させるという、悪いことばかりです。

脂肪の酸化が加齢臭に繋がっている?

加齢臭は体内の脂肪が酸化されて過酸化脂質に変化することが大きな原因の一つになっています。体内で酸化されるには、活性酸素が重要な役割を果たします。

活性酸素は

  1. ストレス
  2. 紫外線
  3. 喫煙
  4. 過度な飲酒
  5. 食品添加物
  6. 大気汚染
  7. 激しい運動

こういった要素が影響してたくさん発生します。肥満の人はストレスも多く、お酒をたくさん飲む人もいます。また、普通の人が適度な運動であっても、体への負担が大きく、激しい運動につながってしまうこともあります。肥満の人は活性酸素が多く産出される環境にあるといえるのです。

肥満の人は余分な脂肪、過剰な皮脂分泌、脂肪の酸化に欠かせない活性酸素と、全ての要素を含んでいるため、加齢臭が普通の人に比べて発生しやすい体質だといえるのです。

肥満の人は加齢臭が出やすいの?

肥満の人は加齢臭が出やすい条件が揃っているといえます。普通の人よりノネナールが生成しやすい環境にあり、体を清潔にしても普通の人よりは多くの加齢臭を出してしまうことは避けられません。ダイエットして脂肪を減らすことは大事ですが、即効性はありません。

肥満の人は加齢臭に加えて、乳酸を含んだ悪い汗を掻きやすく、それもニオイをきつくしている原因になっています。

肥満は加齢臭の原因となる汗をかきやすい?

肥満の人は普通の人に比べて汗を掻きやすい体質にあります。皮下脂肪が体内の熱を放出するのを妨げ、より多くの汗を掻かないと体内の熱を下げることができないからです。

それだけにとどまらず、肥満の人の汗は、「悪い汗」と表現される、乳酸が含まれる臭いのキツイ汗になってしまうのです。

汗を出す汗腺には2種類ありますが、クリン腺という汗腺から出される汗の中に「乳酸」が混ざってきます。普通はエネルギー代謝に「クエン酸サイクル」を用いるので、乳酸は生産されません。しかし、酸素の摂取が少ない状況ではエネルギーを代謝するのに「解糖系」と呼ばれる仕組みを利用するため、乳酸が生産されてしまいます。

肥満の場合は一定の運動量に対する酸素摂取能力(最大酸素摂取量)が著しく低いため、解糖系を使ってエネルギーを取り出すことになります。

この乳酸が混じった汗はべたついた感じの汗で、臭いもきつくなります。

肥満でなくても体脂肪率の高い人は加齢臭の原因に繋がる?

見た目が肥満出ない人はなかなか気がつきにくいのですが、内臓脂肪が多い人も、加齢臭がキツイ体質を持つことになります。内臓脂肪、皮下脂肪に区別なく、脂肪が余っていることには変わりがなく、加齢臭の原因となりやすい過酸化脂質ができやすい環境にあるのです。

内臓脂肪は成人病の原因にもなりやすく、関心のある人も多いともいます。最近では体脂肪の測定できる体重計なども販売されているので、難しい計算式を知らなくても自分の体脂肪率から内臓脂肪のたまり具合を推測することができるようになりました。

健康測定器を多く手がけているオムロンのサイトで公表されている体脂肪のおおよその目安としては、男性では体脂肪率20%以上が軽度の肥満、25%以上なら中程度、30%以上なら重度の肥満になります。女性(15歳以上)の場合は、それぞれ30%以上、35%以上、40%以上となっています。

体脂肪率の高い人は、やはり乳酸を含んだ臭いのキツイ汗を掻きやすく、加齢臭を増幅させる要因となります。

まとめ

やはり肥満の人は加齢臭がきつくなる体質であることがわかっていただけたと思います。根本的にはダイエットして肥満を解消しないと加齢臭を含めた体臭を抑えることはなかなかできません。食生活を改善していくことがまず大事です。

ただし、ダイエットといっても正しい方法でやらなければいけません。無理なダイエットは体にたまった中性脂肪を燃焼させる過程で解糖系のサイクルを使うため、乳酸がたくさん生成されて臭いをきつくしてしまうのです。これを「ダイエット臭」という人もいるくらいです。特に食事制限だけで体重を減らそうとすると、基礎代謝が低下し、ますます悪循環になります。

臭いをきつくしないためには、ダイエット中も有酸素運動を取り入れ、クエン酸サイクルによるエネルギー代謝を増やすことをおすすめします。これにより、乳酸の生成が少なくなり、ニオイがきつくなるのを予防できます。

ダイエットの基本ですが、カロリー制限、栄養バランスの取れた食事、適度な運動、この3つが揃っていないと加齢臭をはじめとした体臭を除くことはできません。正しい知識を持って生活習慣そのものを見直していくことが必要です。

ダイエットは長期にわたって改善していく方法ですが、その間にも加齢臭が気になってしまうでしょう。対症療法的な対策としては、やはり汗の処理は欠かせません。

運動をした後に掻く汗は肥満の人ほど多いですから、汗を掻いたらできるだけ早く下着を着替える、シャワーを浴びるなどして汗を洗い流すことが大事です。

また、国際宇宙ステーションでの実験から生まれた消臭技術を応用したゴールドウインの「MXP」シリーズの下着は、素早く汗を処理して消臭してくれます。このような下着を活用するのもおすすめです。

さらに、規則正しい生活を心がけ、ストレスをためないことも加齢臭を減らすことに大きく寄与します。